ワニ革(クロコダイル)
<「皮革の宝石」とも呼ばれるクロコダイル革>
本記事ではタイのワニ革の魅力について詳しく紹介していきます。
それを知った時、きっとより素晴らしいものに感じることが出来るでしょう。
さて、その中でもクロコダイル革について。
クロコダイルとはワニの種類の一つとなります。
ワニ革は「クロコダイル」、「アリゲーター」、「カイマン」という三種類に分けられますが、それぞれ素材とするワニの種類の名称となっているのです。
この三種類の革には序列があり、最上はクロコダイル、最下はカイマンとなります。
最上とされるクロコダイルを素材とした革は、ワニ革の中でも特に模様の並びが美しく、凹凸がはっきりしていることで立体感もあり、軽くてしなやかな質感なので実用もしやすいのが特徴です。
これは高級感やエレガントさを出したい製品には最も適している為、財布やハンドバッグなどに良く使われています。
また、加工の仕方によってはラグジュアリーな表情からシックな表情まで、多岐に渡る表情を見せてくれますので、世界では男女を問わず様々なシチュエーションで用いられています。
そのように様々な面で他の追随を許さない輝きを見せるからこそ、クロコダイルは最上の革とされているのです。
ワニは熱帯から亜熱帯、つまりは年中の気温が高い土地にしか生息していない、珍しい動物です。絶滅の恐れがある動物としてワシントン条約の保護対象に入っており、今は野生のワニから革を作ることはまずありません。
その為、取引されているワニ革は養殖由来が基本となっていますが、ワニの飼育には大変な手間暇が掛かります。
好戦的な動物なので一緒に育てると喧嘩してしまうのです。そうすると、傷によって革としての価値が著しく落ちてしまいます。それゆえ、別々に育てる必要があります。
革製品でも良く使われる家畜とは随分と事情が違うというわけです。
そのような事情からワニ革は希少性が高いものとなっています。
クロコダイル革は美しさと希少性を兼ね合わせていることを称して、「皮革の宝石」「皮革のダイヤモンド」「皮革の王様」などと呼ばれており、パイソンやリザードといった同じ爬虫類皮革の中でも最高級の皮革とされています。
鱗の一つ一つに描き出される宝石のような艶めき、日に日に手に馴染んでいくような質感、世界中のセレブが愛用したくなる気持ちも分かることでしょう。
クロコダイル革は物の価値の分かる人間だからこそ、所持する物に他ならないのですから。
<タイのクロコダイル革がなぜ優れているのか>
クロコダイル革に用いられるのはスモールクロコダイル、ナイルクロコダイル、ラージクロコダイル、シャムクロコダイルの四種類となっています。
その中でもシャムクロコダイルは東南アジアの一部に生息しているのですが、「シャム」とはタイの旧国名に由来しています。
また、タイにはワニ園またはクロコダイルファームと呼ばれる、ワニを中心とした動物園があちこちにあります。
タイとワニの縁が深いことが良く分かります。
そんなタイでは昔からシャムクロコダイルの養殖が盛んに行われており、クロコダイル革の製品も様々に生み出されてきました。
シャムクロコダイルの鱗模様はやや大き目のバランスとなっているので、裁断の工夫次第でエレガントな雰囲気だけでなく、カジュアルな雰囲気にも仕上げることが可能となります。
その為、財布やバッグ以外にもベルト、小物など幅広いアイテムに使用されています。
本来、クロコダイル革の加工には熟練した技術が必要となっており、それも希少性を担う一要素となっています。
しかし、タイには多くの経験を積んだ老舗と言える工場がいくつもある為、優れたクロコダイル革製品の製造を可能としているのです。
<クロコダイル革は風水的に見れば最高の素材>
地球上で最も噛む力が強い動物、それがクロコダイルです。
その「一度掴んだ獲物を離さない」という特性から転じて、「一度掴んだお金を離さず、守り蓄える」「舞い込んできた機会を逃さない」という意味で捉えられています。
ワニは古代エジプトでは豊穣の神様とされていました。
コム・オンボ神殿と呼ばれる神殿では、実際にワニの頭を持つ神様が祀られています。
大昔から神聖視される縁起の良い存在だったことが分かります。
ワニは爬虫類でありながら、水中で過ごすことから、「木の気」と「水の気」を併せ持つとされています。
「木の気」は人との良縁をもたらし、「水の気」は金運をもたらします。
更に「水の気」は「木の気」を高めるという関係性にもありますので、より優れた効果があるのです。
そのような理由から、クロコダイル革を使った製品は風水的観点では、仕事運に恋愛運、そして金運を引き寄せるとされています。
所持していることで、きっとあなたに様々な幸運を呼び寄せるでしょう。
<あなただけの唯一無二な製品>
革製品で多いのは牛、馬、羊といった家畜の革を用いたバッグや財布となります。
それらに対して、爬虫類の革などは希少価値が高いことから、「エキゾチックレザー」と呼ばれています。
クロコダイル革は「エキゾチックレザー」となりますが、その中でも特に高級素材として扱われています。
それは前述したような理由に加えて、クロコダイル革はそのどれもが唯一無二である、ということが関係しています。
クロコダイル革の表面に見える鱗模様のことを斑(ふ)と呼ぶのですが、これは大きく分けて二つに区別されます。
長方形や正方形の鱗を竹の節に見えることから「竹斑(たけふ)」、小さくて丸い鱗を「丸斑(まるふ)」あるいは「玉斑(たまふ)」と呼びます。
その配列は「竹斑」が集まっている場所、「丸斑」が集まっている場所、というように部位によって大小や並びが異なっています。それだけでなく、個体によってもまったく違ったものとなるのです。
つまり、クロコダイル革は一枚一枚が世界に唯一の物であり、そこから作り出された製品と同じ表情を見せる物は他にありません。
また、クロコダイル革の魅力はその丈夫さにもあります。
クロコダイル革は一般に牛革の十倍の強度を持つと言われています。
革製品の魅力と言えば、エイジング(経年変化)となりますが、長持ちするということはそれだけの期間、変化を楽しむことが出来るとも言えます。
世界にたった一つの斑模様、そして使えば使うほど出てくる艶やコク、手にしっくりと馴染んでいく感覚。
あなたが注ぐ愛情によって様々な表情を見せてくれることでしょう。
それはまさに長い道のりを共に歩いていくパートナーと言えます。
ぜひ愛着を持ってご扱いいただけると幸いです。